四万十川ウルトラ100キロマラソンに参加して

先日、10月20日(日曜日)四万十川ウルトラ100キロマラソンに参加してきました。

1週間ほど前からの右ふくらはぎに違和感を覚え、不安を抱えて早朝5時30分 四万十市立蕨岡中学校をスタート。 

スタート時は夜半に降っていた雨も止み、ビニール袋(袋に両手と頭が入るように穴を開け雨合羽状態にしたヤツ)も被ることなく絶好のウルトラマラソン日和。走り始めから12~13キロまではわずかに緩やかな登り坂が続き15キロ辺りを過ぎると山登り状態の道となる。

この上り坂が延々と22キロ辺りまで続く。ここまでの所要時間は2時間30分とまずまずの調子であるが右ふくらはぎの違和感は変わらない。

ここから十和村の四万十川合流まで10キロほどの下りである。個人的には、下半身に一番ダメージの大きいところかな。

下り始めて10分くらいで右ふくらはぎの違和感が痛みに変わってくる。「やばい、やばい」。

何とか右ふくらはぎの痛みを和らげようと”すり足”走行でしのぐが、下りきった辺りでは「肉離れ」に似た痛みになってきている。

この状態で、残り60キロ強を走るのかと思うと不安と憂鬱になる。でも50代最後のウルトラ挑戦となりそうだから何とか完走で締めくくりたい。 しかし、気持ちと裏腹に痛みは徐々に大きくなっている。右手、左手側を流れる日本最後の清流 ”四万十川” のすばらしい景観を眺めて痛みを紛らわそうとするが、それも10キロぐらいしかもたない。次はほぼ同じペースで走る人(愛媛県より参加の30代の女性。相手は迷惑だったかも)と会話しながら痛みを紛らわせ何とか62キロ地点の第3関門のカヌー館に到着。

第3関門のカヌー館に到着したのは関門制限時間の20分前である。予定ではここで1時間10分の余裕を持ってと思っていたが、20分しかない。

ここでの昼食を楽しみにしていたが、食事もそこそこに71キロ地点の第4関門に向けてスタートする。

痛みも更に酷くなり、蹴り出す事が出来ず、時速6キロ弱程度のほとんどスリ足状態での走行である。

途中、私設エイドの人からコーラをいただくがこれの美味しかった事。感謝です。これは効きました。炭酸が入ることにより”ゲップ”(失礼)が出て胃が軽くなり、同時に足も軽くなったような気がして走ってみるが痛みは軽くなっていない(涙)。 

四万十川名物?のコース上では2コ目の沈下橋を渡り、関門まで後1キロ、制限時間まで後15分少々。ここでも私設エイドの方が梨を剥いてくださる。甘い梨と応援、激励に気持ちを持ち直すが、痛みは相変らずである。クリアは余裕と思われたが痛みは酷くなる一方。今後のマラソン人生(大げさな表現ですが)のことを考え、ここで無理をしてふくらはぎの痛みがマンネリ化してもよくないと思いリタイヤを決意する。

やはりゼッケンを外し、バスに乗ると「もう少し走れたんじゃないか」「楽したくてやめたんじゃないか」「自分よりもっともっと苦しい人もまだがんばっているのに」等など自分の弱さに落胆してしまい後悔と反省が始る。

バスに乗ると毎回これの繰り返しである。バスに乗り込む直前までは「もう一歩も足が出ない」「次の関門まではとても無理」などと思っていたはずなのに、バスに乗って痛みが少し安らぐと5分もしないうちに後悔が始る。

リタイヤした時は毎回これの繰り返しである。俺には学習能力がないのか!情けない!

こうして私にとっての2013年の大イベントが終わってしまいました。

四万十川の写真がなく残念ですが、私の目には四万十川のあのすばらしい景観をちゃんと焼き付けています。